カルボプラチン(カルポメルク/パラプラチン) Carboplatine   プラチナ製剤抗がん剤の種類            
抗がん剤の特徴
  カルボプラチンは1985年にシスプラチンを基本として,シスプラチンとほぽ同等の効果を持ちながら,シスプラチンの毒性を軽減した抗がん剤として開発されたプラチナ製剤です。

 抗腫瘍効果を発揮する作用機序はシスプラチンと同様で,がん細胞のDNAの1本鎖内または2本のDNA鎖を結合することで,細胞分裂を阻害し,がん細胞を死滅させます。
 
 他のプラチナ製剤同様の副作用はみられますが,プラチナ製剤のなかでは最も副作用が軽いといわれています。

 シスプラチンでは副作用の腎障害を予防するため,投与前後に大量の水分摂取が必要になりますが,カルボプラチンではその必要はなくなりました。

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抗がん剤治療の対象となるがん
 シスプラチンと共に,現在,よく使用される抗がん剤の1つで,卵巣がんの標準治療薬として,術後補助化学療法に使用されます。
 適用されるがんは頭頚部がん,肺がん,精巣がん,子宮頚がん,悪性リンパ腫,小児がんなどです。

投与方法
 注射剤で,通常成人には1日1回,腎機能に合わせた量を静脈内に点滴します。

抗がん剤の副作用
 高血圧や無尿などの症状をともなう腎障害が特徴的にみられます。

 骨髄抑制は,シスプラチンよりも強くでることが多く,骨髄抑制には十分な注意が必要です。

 また,吐き気・嘔吐などの症状も多く,患者の半数以上の人にみられ,肝臓障害,脳梗塞,間質性肺炎,まひ性腸閉塞(イレウス)が見られる場合もあります。

 その他,下痢や口内炎,脱毛,腹痛,便秘,血尿,発疹,しびれ,頭痛,発熱,むくみなどが見られることもがあります。

 また,まれに視力やの低下,難聴,排尿困難などが起こることもあります。
 

使用上の注意
  この抗がん剤が点滴中に漏れ,皮膚に炎症を起こしたり,紅斑や水庖ができることがあります。点滴中はできるだけからだをうごかさないよう注意してください。

 カルボプラチンは腎毒性が強いため,腎臓に障害を持つ人は悪化のおそれがあります。
 
 アミノグリコシド系抗生物質など,腎臓や聴力に影響を及ぼす恐れのある薬と併用すると,腎障害や聴力障害がでる可能性があります。

 動物実験で催奇形性や胎児への毒性が報告されているので,妊婦や妊娠している可能性のある人は使用できません。授乳は控えてください。
 
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