エピルビシン(ファルモルビシン) Epirubicin 分類 抗がん性抗生物質 |
抗がん剤の特徴 |
エピルビシンはアントラサイクリン系の抗がん剤で,ドキソルビシンと分子構造がわずかに異なるだけです。 ドキソルビシンよりも心臓障害が軽い抗がん剤として開発されました。 DNAの間に入りこみ,その合成を阻害するとともに,酵素の働きを阻害して,がん細胞の増殖を阻止します。 乳がん,肝臓がん,膀胱がんに対して高い治療効果が認められており,1989年に抗がん剤として認可されました。 乳がんの術前,術後化学療法ではEC療法=エピルビシン・シクロホスファミドや,CEF療法=シクロホスファミド・エピルビシン・フルオロウラシルで用いられます。 |
抗がん剤治療の対象となるがん |
急性白血病,悪性リンパ腫,乳がん,卵巣がん,胃がん,肝臓がん,膀胱がん,腎孟がん, 尿管がん等に使用されます。 |
投与方法 |
注射剤で,通常は静脈内に投与されますが,肝臓がんでは,肝動注療法として肝動脈に,膀胱がんでは,膀胱内までカテーテルを通して抗がん剤を注入します。 |
抗がん剤の副作用 |
このエピルビシンは心臓障害の少ない抗がん剤として開発されものですが,ぞれでもアントラサイクリン系の特徴である心筋障害は起こっています。 総投与量がある限度を超えた場合,うっ血性心不全を起こすことが多くなります。 重篤な副作用として,骨髄抑制やショック,肝臓や胆道の重い障害,胃潰瘍,膀胱の萎縮等が報告されています。 その他の副作用としては,吐き気・嘔吐,食欲不振,脱毛などが多くみられます。 肝機能の低下や発熱が起こることもあります。 また,膀胱注入療法では,膀胱萎縮以外にも,頻尿や排尿時の痛み,血尿などが見られます。 |
使用上の注意 |
点滴中に薬が血管外にもれると,皮膚に炎症を起こしたり,瘍ができることもあります。 点滴中はできるだけ不用意に動かないよう注意してください。 心臓の機能に異常がある人やその既往歴のある人はこの抗がん剤は使用できません。 この抗がん剤による治療の前に他のアントラサイクリン系薬剤などよる治療を受け,その総投与量が限界値に達している人も使用できません。 胸部への放射線照射と併用すると,心筋障害が増強する可能性があります。 動物実験で胎児への毒性が報告されている為,妊婦または妊娠している可能性のある人 は医師と相談してください また,授乳は控えてください。 |
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