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化学放射線療法は外科手術に匹敵する,あるいはそれに代わるものとして,近年評価されはじめた治療法です。
化学放射線療法は文字通り,抗がん剤と放射線治療を組み合わせた治療法です。この二つの治療法に共通していえるのはがん細胞が細胞分裂をする時に作用し,がん細胞を破壊するという点です。
すなわち,がんの細胞分裂時に破壊する作用が倍加したといってよいでしょう。
また,放射線治療では,活性酸素を発生させてがんのDNAを破壊するというメカニズムのため,血流が少ない,すなわち低酸素の環境では,がん細胞を十分に破壊することができないことがあります。
しかし,抗がん剤によっては低酸素状況のなかでも効果を発揮するものがあり,放射線治療の欠点を補うことができるのです。
したがって,この2種類の治療法は組み合わせることで強力な相乗効果を生み出すことになります。
しかし,よい点ばかりではありません。抗がん剤も放射線も共に副作用を伴うものでありますから,併用した場合の副作用もまた強いと考えなくてはなりません。
仮に,双方の治療時期をずらす,たえとえば,放射線治療の後,数ヶ月してから抗がん剤の投与をおこなっても,放射線を照射した部分に副作用が現れることがあります。
しかし,このような副作用の強さを考慮しても,食道がんにおける化学放射線治療のメリットは大きいと考えられます。
食道の手術は,食道部を切り取り,胃を直接つなぐわけですから,胃酸の逆流という不快な症状が現れたり,場合によっては喉頭も切除し,声もふつうにだせないという大幅なQOLの低下があります。
化学放射線療法では食道という臓器はそのまま生きているので,治療後,このようなQOLの低下を招くことはありません。
現在は化学放射線治療の副作用を軽減する様々な方法が研究されていますので,今後が期待される治療法でもあります |
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