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骨髄では免疫細胞である白血球,や赤血球などが産生されます。抗がん剤の影響でダメージを受けた骨髄はこれらの細胞をつくることができなくなってしまいます。これを骨髄抑制と呼びます。
抗がん剤治療では,抗がん剤は血流に乗って,全身を巡るため,骨髄もその影響を受けます。
抗がん剤は細胞分裂をおこなっている細胞に作用するため,細胞分裂のさかんな骨髄はよりダメージを受けやすいのです。
最近では,細菌などに効果のある顆粒球を増加させるG−CSF製剤を投与することで,骨髄抑制による感染症を防ぐことができるようになりました。
しかし,この因子は顆粒球は増加させることはできても,がん細胞に効果のあるリンパ球を増加させることはできません。
これまで行われてきた,患者が耐えうる最大量の抗がん剤投与をすべきとの考えはこの免疫細胞に大きなダメージを与えるものであり,免疫学的見地からすれば,納得ができない考えであるともいえます。
いずれにせよ,抗がん剤治療では免疫力が低下するため,感染症には十分に注意する必要があります。 |
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