ミトキサントロン Mitoxantrone        分類 抗がん性抗生物質  
        
   
抗がん剤の特徴
 合成染料から生まれた抗がん剤で深青色の物質です。 もとは染料として合成されましたが,後に抗がん効果が明らかとなりました。

 アントラサイクリン系に属し,ドキソルビシンに類似しており,1979年から臨床試験が開始され,開発されました。

 この抗がん剤の作用機序はDNAのらせん構造の間に入り,その合成を阻害し,酵素卜ポイソメラーゼUの働きを抑制してがん細胞を死滅させるというものです。

 交差耐性(ある抗がん剤に耐性を獲得したがん細胞が異なった抗がん剤にも耐性を示すこと)の少ない薬とされ,他の抗がん剤が効かなくなったケースでも,効果を発揮する場合があります。
 

抗がん剤治療の対象となるがん
  急性白血病および慢性白血病の急性転化,悪性リンパ腫,乳がん,肝細胞がんなどに使用されます。また,小児の白血病や悪性リンパ腫にも使用されます。


投与方法
 深い青色をした注射剤です。通常は1日1回ワンショットか点滴で静脈内に投与します。

抗がん剤の副作用
 吐き気・嘔吐や食欲不振,下痢などの消化器系の副作用がよく見られますが,吐き気・おう吐は比較的軽いとされています。

脱毛も,高頻度でみられます。その他,黄疸などの肝障害や発熱,発疹,不整脈,頭痛,倦怠感などが起こることもあります。
         
 重篤な副作用として,骨髄抑制やそれにともなう感染症や貧血,出血傾向などのほか,うっ血性心不全などの心臓障害や間質性肺炎,アナフィラキーショックが報告されています。
 
 

使用上の注意
  この抗がん剤の投与後に,尿が青色になることがありますが,1〜2日でもとに戻るので心配ありません。

 点滴中に抗がん剤が血管外にもれると皮膚に炎症を起こしたり,潰瘍ができることもありま
す。点滴中はできるだけ体を動かさないよう注意しましょう。

 心臓の機能異常やその既往歴のある人は使用できません。

 胸部への放射線照射と併用すると,心臓障害のリスクが高くなります。

 妊婦または妊娠している可能性のある人は医師と相談してください。授乳は控えてください。
 
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