ビンブラスチン (エクザール) Vinblastine       植物アルカロイド抗がん剤の種類            
抗がん剤の特徴
 ビンブラスチンは1958年にキョウチクトウ科ニチニチソウから抽出された抗がん剤です。

 細胞分裂時に機能する微小管や微小管を抗生するチューブリンに作用し,がん細胞の分裂を妨げ,抗がん効果を発揮します。

抗がん剤治療の対象となるがん
   悪性リンパ腫,絨毛がん,尿路上皮がんが対象です。 2004年には,胚細胞腫瘍の使用が承認されています。 また,保険適応外ですが,乳がんにも使用されます。

 尿路上皮がんでは M-V A C療法 = (メトトレキサート・ビンブラスチン・ドキソルビシン・シスプラチン)療法で使用されています。

投与方法
 注射剤で,体重から計算した適用量を静脈内に投与し,患者の様子を見て,徐々に増量していきます。

抗がん剤の副作用
 ビンブラスチンはビンカアルカロイド系の抗がん剤なので,神経障害を起こしやすいのが特徴で,神経障害のために,手足のしびれや,筋肉痛,排尿障害,便秘などがよくみられます。

 また,神経障害が重い場合には神経まひやけいれん,筋力低下などの重度の神経障害や,重症の便秘によるまひ性イレウス(腸閉塞)が起こることもあります。

 重篤な副作用として,骨髄抑制や心筋梗塞,消化管出血,脳梗塞,難聴,呼吸困難,アナフィラキシー様症状などが報告されています。

 その他の,副作用としては,吐き気・嘔吐などの消化器症状,性腺障害,高血圧などが見られ,抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)によるむくみなどが起こることもあります。

 

使用上の注意
  点滴中に抗がん剤が血管外にもれて皮膚に接触すると,強い壊死性の炎症が起こることが
ありますので,点滴中は体を動かさないよう注意してください。

 他の抗がん剤や放射線療法と併用した場合,副作用が増強することがあります。

 抗がん剤以外では,イトラコナゾールなどの抗真菌薬,抗てんかん薬のフェニトイン、
マクロライド系抗生物質との併用では,神経障害などの副作用が増強することがあります。

 動物実験で催奇形性が報告されているので,妊婦や妊娠している可能性のある人は医師に相談してください。授乳は控えてください。
 
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