|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
丸山ワクチンは免疫細胞を活性化させる非特異的がん免疫療法
|
|
|
|
|
丸山ワクチン療法はワクチンを投与することで,NK細胞などの免疫細胞が活性化され,抗腫瘍効果をもたらすという治療法であり,がん抗原を認識させないで,免疫細胞を活性化する非特異的免疫療法と呼ばれるがん免疫療法の一種です。
丸山ワクチン(SSM=Specific Substance MARUYAMA)は,もとは皮膚結核の治療薬でした。
このワクチンは,開発した故丸山千里博士(1901〜1992年)の名前から丸山ワクチンと呼ばれるようになりました。
このワクチンは皮膚結核に対して大きな治療効果をもたらしただけでなく,ハンセン病の皮膚障害,発汗障害,神経障害にも効果を上げました。
さらには,皮膚結核やハンセン病の患者には,がん患者が少ないということがわかり,丸山ワクチンをがん患者に投与したところ,がんの縮小や,長期延命が確認できたのです。
丸山ワクチンは結核菌から抽出したアラビノマンナンという多糖類が主成分であり,免疫細胞を活性化させることが可能な免疫賦活剤です。
丸山ワクチンには2種類の作用があり,一つはマクロファージやNK細胞を活性化させ,これらの細胞から免疫細胞を活性化させるサイトカインの放出を促進させ,免疫力を強化し,がん細胞を殺す作用です。
もう一つの作用としては,コラーゲンの増殖作用があります。ワクチンの注射によって,細胞の結合組織である多量のコラーゲンががん細胞の周囲に作られ,がんの増殖,転移を防止します。
|
|
丸山ワクチンのメリット
|
丸山ワクチンのメリットはいくつかありますが,まず第一にあげられる点は,副作用がほとんどみられないということです。
丸山ワクチンは細胞に対して毒性を持たないため,副作用がほとんどなく,体の衰弱が激しくても,長期にわたって使用できます。
丸山ワクチンは三大治療では治療不能であった末期患者の方が長期延命した症例も報告されています。
また,がんの進行による痛みなどの自覚症状を和らげる作用があります。
また,細胞培養をおこなうわけではないので,免疫細胞療法より,はるかに
安いというメリットがあります。
丸山ワクチンは有償治験という特例措置で,治療を受けることが可能です。
有償治験の費用は,1クール(注射20本)につき9,000円(消費税別)です。ただし,注射を行う診療施設に注射料(技術料),文書料等を支払う必要があります。
免疫細胞療法が1クール120万円〜240万円程度に比較すると1クール9000円ははるかに安く,長期にわたって継続可能ということは,患者にとって最大のメリットともいえるでしょう。
逆に言えば,丸山ワクチンは効果を得るためには継続して投与することが必要であり,短期でやめてしまうと,よい結果が得られないようです。
1964年から2002年3月末日までに、丸山ワクチンの投与を受けた患者さんの総数は約35万6000人に上り,その安全性も確認されています。
この丸山ワクチンは,現在では有償治験という特例で,全国どこの病院でも受けられるようになっているようです。
したがって,診察などの初診料も保険適応となります。
|
SSMの治療実績 |
|
|
|
図は手術でがんを取りきれなかった胃がん患者126名を対象に,抗がん剤のみの治療(A群)と抗がん剤とSSMの併用療法(B群)の2グループに分けて生存率を調べたもの。
治療を開始して50カ月の生存率は,丸山ワクチンを併用したグループは,抗がん剤のみのグループより15.2%高い結果が得られた。
これは丸山ワクチンを併用した場合,1000人あたり152人の割合で延命効果があることを意味している。 |
|
|
|
胃がん非治癒切除症例の生存曲線(Kaplan-Meier法)-解析II-
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
詳しい実施方法など,お知りになりたい方は丸山ワクチン・オフィシャルサイトをご覧ください。
|
|
|
|